航空貨物輸出が29%の大幅減!米中貿易摩擦が落とす影と2019年8月の物流最前線

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日本の空の物流が、かつてないほどの厳しい局面に立たされています。航空貨物運送協会が2019年9月25日に発表した統計データによると、2019年8月の航空輸出貨物量は7万2873トンにとどまり、前年同月と比較して29%もの急落を記録しました。これで前年実績を割り込むのは9カ月連続となり、7月の減少幅からさらにマイナスが拡大する深刻な事態となっています。

SNS上でもこのニュースは大きな波紋を広げており、「製造業の現場での冷え込みを肌で感じる」といった悲痛な声や、「景気後退の足音が聞こえてくるようだ」という将来への不安を吐露する投稿が相次いでいます。世界的な景気の減速感に加え、泥沼化する米中貿易摩擦の影響が、いよいよ実体経済の数字として如実に現れ始めたといえるでしょう。

中国・米国向けが共倒れ?主力産業を直撃する荷動きの鈍化

特に打撃が大きいのは、日本の輸出の柱である中国向け貨物です。2019年8月の対中輸出量は1万5967トンと、前年同月比で26%減少し、12カ月連続のマイナスを記録しました。ここでいう「混載貨物」とは、複数の荷主から集めた小口貨物を一つの輸送単位にまとめたものを指しますが、その主要な中身であるスマートフォン向け電子部品の動きが止まっています。

一方の米国向けも、1万1925トンと29%の減少を見せており、7カ月連続で前年を下回る結果となりました。これまで物流を支えてきた建設機械や自動車部品の勢いにブレーキがかかった形です。これは単なる一時的な調整局面ではなく、世界的なサプライチェーンの再構築や、消費マインドの冷え込みが背景にあると考えられ、予断を許さない状況が続いています。

編集者の視点から見れば、この数字は日本の製造業が大きな岐路に立たされている警告に他なりません。航空貨物は「高単価・短納期」の商品が多いため、ここでの停滞は真っ先にハイテク産業の不振を映し出します。コスト削減のための海運シフトも一部では見られますが、それを差し引いても需要自体の減退は明らかであり、今後は多角的な販路開拓が急務となるでしょう。

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