2019年9月24日、ラグビーワールドカップ2019日本大会は5日目を迎え、熱狂の渦は埼玉県・熊谷ラグビー場へと移りました。今大会の初陣を飾ったサモア代表は、粘り強い戦いを見せるロシア代表と激突し、34対9で見事な逆転勝利を収めています。試合序盤は予期せぬ展開に翻弄されたサモアでしたが、最終的には地力の差を見せつける形となりました。
前半のサモアは、まさに絶体絶命のピンチに立たされていたと言っても過言ではありません。危険なプレーとみなされたことで「シンビン」が相次ぎ、ピッチ上の人数が一時的に13人まで減少してしまったのです。シンビンとは、悪質な反則を犯した選手が主審からイエローカードを提示され、10分間の退場を命じられるルールを指します。ラグビーにおいて2人も少ない状況は致命的ですが、ここで輝いたのがベテランの存在でした。
かつて日本のサントリーでも活躍し、ファンに馴染み深い37歳の司令塔、SO(スタンドオフ)のトゥシ・ピシ選手が冷静沈着なゲームメイクを披露しました。彼は数的不利な時間をあえて停滞させるような老獪なタクティクスを駆使し、ロシアに付け入る隙を与えません。絶体絶命の時間を無失点で耐え抜いたこの時間帯こそが、試合全体の流れを決定づける大きな分岐点となったのは間違いないでしょう。
後半に入ると、今度は逆にロシア側に退場者が出るという波乱の展開が待ち受けていました。サモアはこの好機を逃さず、ピシ選手を中心とした華麗なパスワークで次々とトライを量産していきます。SNS上では「サモアのフィジカルはやはり脅威」「ピシの安定感が異次元すぎる」といった驚きの声が溢れており、世界各地のリーグで研鑽を積んだスター軍団の本領発揮に、多くのラグビーファンが釘付けとなっています。
日本代表にとっての「大きな壁」となるサモアの底力
今回の大勝によって、2019年10月5日に控える日本代表との直接対決が、より一層緊張感のあるものへと変わりました。サモアは個々の突破力が凄まじいだけでなく、ピシ選手のような経験豊富なリーダーがチームを統制している点が非常に厄介です。編集部としての意見ですが、日本が勝利を掴むためには、彼らの爆発力を抑え込む緻密なディフェンスと、規律を乱さない粘り強さが不可欠になるはずです。
サモア代表は、欧州などのトップリーグで活躍する精鋭たちが合流しており、初戦で見せた逆境を跳ね返すメンタル面での強さも証明されました。13人という圧倒的な数的不利を凌ぎ切る集中力は、並大抵のチームでは維持できません。ロシア戦での逆転劇は、日本大会における「ダークホース」としての存在感を十分に知らしめる結果となりました。今後の彼らの躍進から、一瞬たりとも目が離せません。