2019年09月24日、日本のビジネスコミュニケーションに革命を起こしてきたChatwork(チャットワーク)が、ついに東京証券取引所マザーズ市場への新規上場を果たしました。国内のスタートアップ企業として、ビジネスチャットツールを専業とする企業のIPO(新規株式公開)は今回が初めての事例となります。まさに日本のテック業界にとって、歴史的な一歩を刻んだ一日と言えるでしょう。
期待に胸を膨らませて迎えた上場初日でしたが、株式市場の反応は意外にも慎重な姿勢が目立つ結果となりました。公開価格として設定されていた1600円に対し、2019年09月24日の終値は1400円と、12.5%下回る水準で取引を終えています。投資家たちは、同社の将来性を高く評価しつつも、現在はその真価を見極めようとする「静かな立ち上がり」を選択したようです。
SNS上では、日頃から同ツールを愛用するユーザーを中心に「ついに上場か、おめでとう!」という祝福の声が数多く上がりました。その一方で、株価の動きに注目する投資家界隈からは「ビジネスチャットという分野の競争激化を懸念しているのではないか」といった冷静な分析も散見されます。ユーザーの熱量と市場のシビアな評価が混在する、非常に興味深い状況が浮き彫りになりました。
働き方改革を加速させるビジネスチャットの可能性と課題
今回のIPOで注目すべきポイントは、同社が推進する「働き方改革」との親和性です。ビジネスチャットとは、メールよりも迅速で、かつ対面よりも効率的な意思疎通を可能にするITツールのことを指します。情報の不透明さを解消し、場所を選ばない柔軟な労働環境を構築するための「インフラ」として、現代の日本企業には欠かせない存在になりつつあるのです。
編集者の視点から申し上げれば、今回株価が軟調だったことは、決して同社の否定を意味するものではありません。むしろ、ビジネスチャットという文化が、まだ一部の先進的な企業に留まっている現状を示唆しています。この便利なツールを、ITリテラシーの枠を超えて、日本中のあらゆる業種や中小企業にまで浸透させられるかどうかが、今後の飛躍を左右する最大の焦点となるはずです。
今後は、導入企業の生産性が具体的にどれほど向上したかという「実績」がより厳格に問われていくでしょう。単なる連絡手段の置き換えではなく、業務フローそのものを劇的に変えるプラットフォームへと進化できるのか。2019年09月24日の上場を起点として、Chatworkが描く「働くをもっと楽しく、創造的に」というビジョンの実現に、これからも大きな期待が寄せられています。