社会を震撼させた史上最大級の海賊版サイト「漫画村」を巡る事件は、主導的立場にあった星野路実容疑者の逮捕によって新たな局面を迎えています。2019年09月25日、捜査関係者への取材で明らかになったのは、共犯者たちを違法行為に駆り立てていた「甘い誘い文句」の存在です。彼は画像の収集や投稿を担当していたメンバーに対し、法的追及は及ばないと執拗に説得していた模様です。
星野容疑者は、コンテンツを公開する仕組みとして「海外サーバーを利用しているから日本の警察の手は届かない」といった主張を繰り返していたとされています。ここで言う「サーバー」とは、ウェブサイトのデータを保存しておくためのコンピューターのことですが、あえて日本の司法権が直接及びにくい国外の機器を経由させることで、摘発のリスクを回避できると過信していたのでしょう。
法をあざ笑う「海外サーバー」という虚像とSNSの冷ややかな視線
しかし、現代の国際捜査網を甘く見ていた代償はあまりにも大きいと言わざるを得ません。SNS上では「海外なら安全なんていつの時代の発想だ」という厳しい指摘や、「漫画家たちの努力を盗んで私腹を肥やす行為は許されない」といった怒りの声が次々と噴出しています。技術的な知識を悪用して仲間を安心させ、違法アップロードを継続させていた手口には、計画的な悪質さが色濃く反映されているでしょう。
個人的な見解を述べさせていただくなら、デジタル時代の著作権保護は国家の枠組みを超えた喫緊の課題です。今回の「サーバーが海外だから大丈夫」という理屈は、単なる根拠のない逃避に過ぎず、クリエイターの権利を侵害して良い理由には到底なり得ません。便利さの裏側にある法的な境界線を、私たちは今一度強く認識すべきではないでしょうか。今後の捜査で全容が解明されることが期待されます。