EU離脱の崖っぷち!ジョンソン英首相が放った「不信任案」という挑発と議会の混迷

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2019年9月25日、イギリスの政治中枢であるウェストミンスターは、かつてないほどの緊張感に包まれました。欧州連合(EU)からの離脱、いわゆる「ブレグジット」を巡る泥沼の争いが続くなか、ボリス・ジョンソン首相は議会再開の場で野党に対し、「不信任案を出してみろ」と大胆な挑発を仕掛けたのです。この発言の背景には、総選挙を早期に実施することで、現在の苦境を打破し、自身の主導権を一気に奪還したいという野心の透けるような思惑が見え隠れしています。

そもそも「内閣不信任決議案」とは、議会が政府を信頼できないと公式に表明する手続きを指します。これが可決されれば、通常は政権交代か解散総選挙へと発展するため、ジョンソン首相にとっては願ってもないチャンスとなります。しかし、最大野党・労働党のジェレミー・コービン党首はこの揺さぶりを冷静にかわしました。彼は、まず「合意なき離脱」を回避するための延期を確定させるべきだと主張しており、戦略的な「お預け」状態を維持する構えを見せています。

SNS上では、このあまりに攻撃的な首相の姿勢に対して、支持者からは「決断力がある」と称賛される一方で、反対派からは「議会を軽視しすぎている」といった厳しい批判が噴出しています。特に、ジョンソン首相が強行した約1カ月間の議会閉会措置が、2019年9月24日に英最高裁判所から「違法」と断じられたばかりであることも、火に油を注ぐ結果となりました。司法からのレッドカードを突きつけられながらも強気を崩さないその姿は、国民の目にも極めて異様に映っていることでしょう。

現在のイギリス下院では、与党が過半数を割り込むという異常事態に陥っており、政府の提案がことごとく否決される「決められない政治」が常態化しています。私自身の見解としては、民主主義の根幹である議会を強引に閉鎖しようとした現政権の振る舞いは、あまりに独善的であると感じざるを得ません。早期選挙で民意を問うこと自体は正当な手段ですが、それはあくまで法と秩序を遵守した上で行われるべきであり、混乱を助長するような挑発行為は国家の品格を損なう恐れがあります。

離脱期限が刻一刻と迫るなか、イギリスがどのような選択を下すのか、世界中が固唾をのんで見守っています。ジョンソン首相のギャンブルが功を奏して強行離脱へと突き進むのか、あるいは野党の包囲網が実を結び、離脱延期という新たな局面を迎えるのか。2019年9月26日現在、事態は一分一秒を争う緊迫した状況にあり、今後の推移から目が離せません。混迷を極める欧州の未来は、この激しい言葉の応酬の先に、どのような答えを見出すのでしょうか。

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