IoT機器がサイバー攻撃の標的に?2019年上半期の不審アクセスが過去最多水準を記録した背景と対策

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私たちの生活を支えるインターネット環境に、かつてないほどの緊張が走っています。警察庁が2019年9月26日に発表した最新の集計データによると、同年上半期(2019年1月1日から2019年6月30日まで)に観測されたサイバー攻撃と疑われる不審なアクセスが、過去最多の水準に達したことが判明しました。1日平均で実に3530件ものアクセスが記録されており、デジタル社会の裏側で脅威が日常化している実態が浮き彫りになっています。

今回の調査で特に注目すべきは、IoT機器を狙ったウイルス感染の試みが急増している点でしょう。IoTとは「Internet of Things」の略称で、家電や防犯カメラなど「モノ」がインターネットに接続される仕組みを指します。便利な一方で、パソコンに比べてセキュリティ対策が疎かになりやすく、攻撃者にとっては格好の標的です。SNS上でも「自分の家のネットワークカメラは大丈夫か」「家電までウイルスに怯える時代になったのか」といった不安の声が広がっています。

リモートデスクトップの脆弱性と海外からの執拗な攻撃

また、Windowsなどのパソコンを遠隔操作する機能である「リモートデスクトップサービス」の脆弱性を突いたアクセスも多数確認されました。これは本来、離れた場所から作業を行うための便利なツールですが、悪用されれば端末内の情報を丸ごと盗み取られる危険性を孕んでいます。専門的な知識がなくても攻撃を行えるツールが出回っていることも、アクセス件数を押し上げている一因と考えられ、企業だけでなく個人利用者も細心の注意を払わなければなりません。

驚くべきことに、これらの不審なアクセスの発信元を調査したところ、その約99%が海外からの通信であったことが分かっています。国別で見るとロシアが最も多く、国境を越えたサイバー空間の争いが激化している現状が伺えるでしょう。編集者の視点から言えば、もはや「自分は有名人ではないから狙われない」という考えは通用しません。無差別に放たれる攻撃の矢は、対策が甘いあらゆる端末を常に探し回っているのが現代のインターネットの姿なのです。

こうした事態を受けて、私たちはパスワードの強化やソフトウェアの最新化といった基本に立ち返る必要があります。警察庁の報告は、デジタル化が進む日本への警鐘とも受け取れるでしょう。SNSでは「知らない間に自分の機器が加害者(踏み台)にされるのが一番怖い」という意見も散見されます。大切な情報を守るためには、一人ひとりがセキュリティ意識をアップデートし、目に見えない脅威に対して常にアンテナを張っておくことが不可欠といえます。

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