高知・室戸の「海洋深層水」が規制緩和で身近に!絶品コース料理も登場する地域ブランド改革の最前線

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高知県室戸市が、長年課題となっていた海洋深層水関連事業の赤字脱却を目指し、ドラスティックな改革へと乗り出しました。2019年09月26日、市は海洋深層水の利用に関する手続きを大幅に簡略化し、民間事業者がより自由に「室戸海洋深層水使用」というブランド名を掲げられるよう舵を切っています。この施策によって、地域の大切な資源がより多くの人々の目に触れる機会が増えるでしょう。

そもそも海洋深層水とは、太陽の光が届かない水深200メートル以深にある海水のことを指します。表層の海水に比べて水温が低く一定で、細菌が極めて少なく清浄であることに加え、植物プランクトンが光合成を行わないため、窒素やリンなどのミネラル分が豊富に残っているのが大きな特徴です。この「母なる海の恵み」を、室戸市は1日あたり4000トンも汲み上げ、地域内外へと供給しています。

これまでは、汲み上げた水を利用して商品やサービスにブランド名を表示する場合、専門の審査会による厳しい関門を突破しなければなりませんでした。しかし、室戸市は2019年06月に条例を改正し、給水の許可さえ得れば自由に表示を行えるようルールを緩和したのです。煩雑な事務手続きというハードルが下がったことで、飲食店や農業分野など、多様な業種での活用が期待されています。

高級飲食店「心耀堂」が仕掛ける!深層水を五感で楽しむフルコース

この規制緩和の恩恵を受ける第一号となったのが、高知市内で高級飲食店を展開する「心耀堂」です。同店では、2019年09月26日現在「室戸海洋深層水 美のコース」という、その名の通り美と健康を意識した贅沢なメニューを提供しています。SNS上では「深層水だけで仕立てた料理なんて贅沢すぎる」「高知の新しい名物になりそう」といった、食通たちからの熱い視線が注がれているようです。

特筆すべきは、全11品に及ぶ料理のすべてに海洋深層水の原水、あるいはその原水から作られた天然塩が使用されている点でしょう。コースの幕開けを飾る「食前水」から始まり、素材の味を最大限に引き出す調理法には驚きを隠せません。8500円という価格設定ですが、2019年10月の消費増税後も価格を据え置くと宣言しており、利用者に寄り添う姿勢がブランドへの信頼をさらに高めています。

私自身の見解としては、こうした「ブランドの開放」は、地方創生において非常に有効な手段だと考えます。厳格な管理で希少性を守ることも大切ですが、まずは使ってもらい、体験してもらうことで市場を広げる攻めの姿勢こそが、今の室戸には必要だったのではないでしょうか。行政と民間が手を取り合い、一滴の水から大きな経済の波を生み出そうとするこの挑戦を、心から応援したくなります。

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