2019年5月24日夕方、滋賀県草津市の名神高速道路で起きた大型観光バスによる凄惨な追突事故。渋滞の列に突っ込み、ワゴン車を横転させて17名もの死傷者を出したこの悲劇の真相解明に向け、滋賀県警が本格的な動きを見せました。鍵を握るのは、事故車両に残された「タコグラフ(運行記録計)」と「ドライブレコーダー」です。
タコグラフとは、車両の走行速度や時間、急な加速・減速といった運転状況を逐一記録する、いわば「バスのブラックボックス」です。県警は同年5月27日、バス運転手(当時52歳)が所属する大阪府八尾市の営業所を家宅捜索し、このデータを解析するための専用機器を押収しました。ドライブレコーダーの映像と合わせることで、事故発生の瞬間に何が起きていたのか、客観的な事実が浮かび上がってくるはずです。
この事故では、58歳の女性が尊い命を落とし、7歳のお孫さんが意識不明の重体となるなど、多くの家族の平穏な日常が一瞬にして奪われました。SNS上では当時、「なぜ前を見ていなかったのか」「防げたはずの事故ではないか」といった、怒りと悲しみが入り混じった声が溢れていました。二度とこのような悲劇を繰り返さないためにも、徹底的な原因究明が待たれます。