企業の福利厚生を支える不動産アウトソーシング業界に、新たな風が吹き込もうとしています。社宅管理代行の最大手として知られる日本社宅サービス株式会社において、2019年09月27日付で大きな人事異動が発表されました。これまで同社を牽引してきた笹晃弘氏が会長職に退き、後任として常務取締役を務めていた高木章氏が新社長に昇格しました。
今回トップに就任した高木氏は、山口県出身の46歳という若さあふれるリーダーです。1996年03月に近畿大学商経学部を卒業後、中国セキスイツーユーホーム(現セキスイハイム中四国)へと進まれ、住宅・不動産業界の最前線で研鑽を積まれました。ハウスメーカーでの実務経験は、現在の社宅管理業務におけるハード・ソフト両面の知見を形作る大きな財産となっているのでしょう。
SNS上では、今回の就任劇に対して「若返りによるIT化の加速を期待したい」といった前向きな声や、「住宅のプロが社宅管理をどう変えるのか興味深い」という期待の投稿が見受けられます。2009年に取締役に選任されてから10年という節目での就任は、まさに満を持しての登板と言えます。現場の痛みを知る人物がトップに立つことは、組織の活性化において何よりのスパイスとなるはずです。
ここで、彼らが主戦場とする「アウトソーシング」という専門用語について改めて整理しておきましょう。これは、自社で行っていた業務を外部の専門企業に委託する経営手法を指します。企業の総務部門が担っていた複雑な社宅管理を、専門特化した同社に預けることで、企業側は本来の主力業務に専念できるようになります。高木氏はこの合理化の流れをさらに加速させると予測されます。
不動産・住宅業界の知見を活かした柔軟なリーダーシップへの期待
高木氏の経歴を振り返ると、セキスイハイムグループという大手住宅メーカーでの経験が、同社のサービス品質向上に大きく寄与してきたことは明白です。2018年には常務取締役に就任し、経営の屋台骨を支えてきました。今回の交代劇は、単なる世代交代ではなく、よりスピード感を持った事業拡大を目指す戦略的な布石であると、私は確信しています。
激動の不動産市場において、若きリーダーがどのようなビジョンを描くのかは、投資家だけでなく多くのビジネスパーソンが注目するところでしょう。笹前社長が築き上げた安定した基盤の上に、高木氏がどのような「新時代の快適さ」を積み上げていくのか、その手腕には大きな期待がかかります。これからの日本社宅サービスが、住まいのあり方をどう定義し直すのか目が離せません。