日清食品HDが1年3カ月ぶりの高値を更新!海外事業の快進撃と「高付加価値戦略」が投資家を惹きつける理由

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2019年09月26日の東京株式市場において、即席麺のパイオニアである日清食品ホールディングスの株価が力強い輝きを放ちました。一時は前日比180円(2%)高となる8120円まで上伸し、2018年06月末以来、約1年3カ月ぶりとなる高値を記録しています。この背景には、同社の売上高の約3割を占めるまでに成長した海外市場での躍進があり、グローバル企業としての実力があらためて証明された形です。

SNS上でも「カップヌードルはもはや世界の共通言語」「海外での高級路線が成功しているのは凄い」といったポジティブな反応が目立っています。年初からの株価上昇率は17%に達しており、横ばい傾向が続く業種別日経平均株価の「食品」セクターを大きく突き放す独歩高の様相を呈しています。投資家の間では、同社が掲げる成長シナリオに対する信頼感が急速に高まっていると言えるでしょう。

野村証券も太鼓判!目標株価引き上げを後押しする「値上げ」と「プレミアム戦略」

市場の熱視線に応えるように、野村証券は投資家向けのリポートで目標株価を従来の9200円から9700円へと上方修正しました。国内市場では原材料費の高騰など厳しい環境が続いていますが、即席麺の価格改定を断行したことが収益の安定に寄与すると分析されています。また、専門用語で「プレミアム・プライシング」と呼ばれる、海外での高価格帯商品の展開が軌道に乗っている点も大きな評価ポイントです。

「高価格帯戦略」とは、単なる安売り競争を避け、付加価値の高い商品を適正な価格で販売する経営手法を指します。米国や中国において、日清食品は「安価な非常食」というイメージを打破し、味や品質にこだわる層を取り込むことに成功しました。かつては海外拠点での減損損失(資産の価値が低下した際に帳簿上の数値を減らす会計処理)が懸念材料とされた時期もありましたが、現在はその不安も過去のものとなりつつあります。

個人的な見解としても、日清食品の強みは「ブランドを再定義する力」にあると感じます。単に空腹を満たすだけではなく、ワクワクする食体験を提供する姿勢が、国境を越えて支持されているのではないでしょうか。2019年04月から06月期の決算発表以降、不動産売却などの一時的な利益に頼らない本業の稼ぐ力が浮き彫りになったことは、長期保有を検討する投資家にとっても大きな安心材料となるはずです。

現在の株価収益率(PER)は32倍台まで上昇しており、企業の利益に対して株価がやや割高な水準にあることを示唆しています。過去の平均である30倍前後と比較しても、期待先行の側面は否めません。マネックス証券の益嶋裕氏が指摘するように、さらなる上値を追うためには次の中間決算で期待を裏切らない数字を提示することが不可欠でしょう。今後の同社の快進撃から、ますます目が離せそうにありません。

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