🧠脳に近づくAIが「少ない手本」で賢くなる! 情通機構・東芝の最先端研究が拓くAIの未来

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近年の人工知能(AI)ブームを牽引する**「深層学習(ディープラーニング)」は、人間の脳の神経回路を模した「ニューラルネットワーク」という仕組みを土台としています。しかし、この深層学習の主流なモデルは、賢くなるために膨大なデータという手本を必要としていました。この点が、初めての経験でも感覚的に対応できる人間とは大きく異なり、日常会話のような正解のない分野へのAIの浸透を妨げる一因となっていました。

このような現状を打破すべく、AIをさらに生物の脳の柔軟性や効率性に近づける研究が加速しています。情報通信研究機構(情通機構)は、人間のように少ない手本でも高い精度で学習できる新型AIを開発しました。これは、データから学ぶ部分と、データがなくても自発的に判断できる部分を組み合わせたニューラルネットワークを採用しているのが特徴です。

💡情通機構が開発!「少ない手本」で賢くなる新型AIの仕組み

情通機構の研究員である篠崎隆志氏によると、従来の深層学習がデータから学んだ内容をAI全体に行き渡らせるのに対し、新型AIは判断結果の出力側だけに学習内容をフィードバックさせる仕組みになっています。このフィードバックの仕方が、脳の情報伝達の仕組みにより近いと考えられます。従来のAIと新型AIを比較した実験では、飛行機や自動車といった乗り物と、犬や猫のような動物を10種類に分類させる際、データが少ない場合に新型AIの方が高い精度を発揮しました。

この新型AIは、過去のデータから法則性を学ぶのが困難な、典型的な症状が出にくい病気の診断や、対向車や歩行者の想定外の動きを把握する必要がある自動運転技術など、未知の状況への対応力が求められる分野での活躍が期待されるでしょう。従来のAIが得意とする、画像認識による本人確認や決済のようなミスをしないことが重要な場面だけでなく、より複雑な社会の中で活用される場が広がっていくと見られています。

🧠東芝が脳の「空間認知」機能を半導体で再現!驚異の低消費電力化へ

さらに、AIをエネルギー効率の面からも脳に近づける研究が進んでいます。東芝は米ジョンズホプキンス大学と共同で、脳内で空間を把握する役割を担う「海馬(かいば)」の神経細胞の働きの一部をAIで再現することに成功しました。ネズミの海馬の神経回路を、処理の仕方まで忠実に模倣した半導体回路で実現したのです。

従来のAIが数字の0と1を使ったデジタル処理で機械的に計算を行うのに対し、脳内の神経細胞は電気的状態に応じて起こるアナログ信号で情報をやり取りしています。脳は、神経細胞同士をつなぐ軸索の合計の長さが10万キロメートル以上とも言われ、その思考の多様性はスーパーコンピューター「京」の全配線よりも桁違いに優れているにもかかわらず、消費エネルギーはわずか20ワットと「京」の60万分の1という驚異的な低電力で稼働しているのです。

東芝はこの脳の仕組みに倣い、半導体回路をアナログ処理に対応させることで、膨大な情報処理が可能でありながら低消費電力で動作するAIの実現を目指しています。これにより、小型ロボットへの搭載など、より幅広い用途への展開が期待されるでしょう。高精度な判断能力と、極端に少ないエネルギー消費を両立させる「究極の計算機」である脳の強みが、AIに取り込まれようとしているのです。

🌍海外の動向とAIの「多様性」への期待

脳に近づけたAIの開発は、海外でも活発です。英国のディープマインド社は、2018年に人の脳の機能を模倣したAIを用いて、道路の最適ルート検索技術を開発しています。また、米IBM社も100万個の神経細胞を模した半導体回路を開発しました。これは、現在のパソコンのようにメモリから情報をCPU(中央演算処理装置)で処理するのではなく、脳のように回路同士が電気信号をやり取りして情報処理を行うことで、消費電力の抑制を図るものです。

現在、多くのAIは特定の役割に特化しており、用途に応じてAIを用意する必要がある状況です。これに対し、人間の脳は一つであらゆることに対応できます。東京大学の高橋宏知准教授は、「多様性や自律性を取り入れたいなら脳から学ぶことは多い」と指摘し、脳に近づいたAIが、ゆくゆくは複数の業務を担えるようになる可能性を示唆しています。

私の意見としては、今回の情通機構や東芝の研究は、AIの社会実装を加速させるための非常に重要な一歩だと考えられます。特にデータが少ない分野や、刻一刻と変化する状況への柔軟な対応力は、これからのAIに不可欠な要素でしょう。2019年6月17日時点で、この研究が実現に向かっていることは、まさにAIのフロンティアが拡大している証拠と言えます。

📱SNSの反響:驚きと未来への期待の声

この「AIが脳に近づく」というニュースは、SNS上でも大きな反響を呼んでいます。特に「少ないデータで学習できる」という点について、「人間の直感をAIが持つようになるのか」といった驚きや、「これで医療分野での応用が加速するのでは」という期待の声が多く見受けられました。また、東芝の低消費電力化への取り組みに対しては、「スマホや小型デバイスへのAI搭載が現実的になる」といった、具体的な未来のイメージを語るコメントも目立ちます。AIが人間の脳のように多様性と自律性**を兼ね備える未来に、多くの人々が熱い視線を注いでいることが窺えます。

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