日本の経済界を牽引する関西、中部、九州、そして北陸の4つの経済連合会が、2019年09月26日に共同で画期的な提言を打ち出しました。今回の発表は、短期的な数字に一喜一憂する現在のマーケットの在り方に一石を投じる内容となっています。特に注目を集めているのが、現在上場企業に義務付けられている「四半期決算の開示」を廃止すべきだという踏み込んだ主張です。
そもそも四半期開示とは、3ヶ月ごとに企業の業績を公表する制度を指しますが、これが経営者に短期的な利益ばかりを追い求めさせる「ショートターミズム」を助長しているとの指摘が絶えません。今回の提言は、企業が腰を据えて中長期的な成長戦略を描ける環境を整えることが目的です。頻繁な報告による過度な事務負担を軽減し、より本質的な経営にリソースを割くべきだという現場の切実な声が反映されています。
過剰な規制への懸念と「グループ・ガバナンス」の未来
また、今回の提言では2019年06月に経済産業省が公表した「グループ・ガバナンス・システムに関する実務指針」についても言及されました。これは親会社と上場子会社の関係において、一般株主の利益が損なわれないよう透明性を高めるためのガイドラインです。4つの経済団体は、この指針が法律による強制的な規制へと格上げされることに対し、企業活動の柔軟性が失われるとして慎重な対応を強く求めています。
SNS上では「決算の準備だけで1年が終わってしまう現状を変えてほしい」と事務負担の軽減を歓迎する声がある一方で、「投資家への情報開示が減るのは透明性の低下につながるのではないか」という不安の声も上がっています。情報の透明性と経営の効率化、この両者のバランスをどこで取るべきかという議論が、インターネット上でも非常に活発に交わされており、市場関係者の関心の高さがうかがえるでしょう。
編集者の視点として、今回の動きは日本企業が「真の競争力」を取り戻すための重要な転換点になると感じます。数字を整えるための経営ではなく、数年先、数十年先を見据えた投資ができる環境こそが、結果として投資家にも利益をもたらすはずです。形式的なディスクロージャー(情報公開)に縛られすぎず、企業と投資家が対話を通じて信頼を築く新しいステージへ進む時期が来ているのではないでしょうか。