島根・津和野の「幻のわさび」が世界へ!インバウンド需要を狙う革新的な水耕栽培とブランド戦略の全貌

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島根県の情緒あふれる城下町、津和野町から食通を唸らせる熱いニュースが届きました。2019年09月27日、町は地元生産組合や加工会社と手を取り合い、特産品である「ワサビ」の生産を劇的に拡大させるプロジェクトを本格始動させると発表したのです。SNSでは「津和野のわさびは香りが格別」「あの甘みは一度食べたら忘れられない」といった声が広がっており、今回の増産計画には地元のファンからも熱い視線が注がれています。

津和野産ワサビの最大の特徴は、静岡県産などの主要産地と比較して際立つ「甘み」にあります。ツンとした刺激が穏やかで、素材の味を引き立てる上品な風味は、ワサビ特有の辛味が苦手な外国人観光客にも受け入れられやすいポテンシャルを秘めているでしょう。この独自の強みを活かし、町は2025年12月までに生産量と作付面積を現在の4倍にまで引き上げるという、非常に野心的な目標を掲げています。

最新技術「ボックス栽培」で挑む低コスト・高効率な生産体制

今回のプロジェクトの目玉は、これまでの常識を覆す栽培方法の実証実験です。ワサビには、清流で育ち根を活用する「水ワサビ」と、畑で育てて葉や茎を加工する「畑ワサビ」がありますが、津和野町ではその両方で革新を図ります。特に水ワサビについては、砂や砂利を入れた箱の中で育てる「ボックス栽培」を導入する予定です。これは沢などの地形に縛られず、水源さえあればどこでも低コストで展開できる画期的な手法といえます。

2019年度内には、佐賀県や岩手県の先進事例を参考に、冬場の効率化を図るビニールハウス栽培の検討も進められる見通しです。こうした技術革新は、単なる増産だけでなく、重労働を減らして新規就農者を呼び込むための重要な鍵となるはずです。伝統的な「沢での栽培」はハードルが高いですが、最新技術を活用したスマートな農業であれば、U・Iターンの若者にとっても魅力的な選択肢になるのではないでしょうか。

2020年東京五輪とインバウンドを追い風に「島根わさび」を世界ブランドへ

販路拡大のターゲットは、ズバリ首都圏の高級日本料理店やホテルです。2020年に開催される東京五輪を見据え、急増する訪日外国人客(インバウンド)へ向けて「島根わさび」のブランドを強力にプッシュしていく方針です。私は、この「甘みのあるワサビ」という差別化戦略は非常に賢明だと感じます。世界的な和食ブームの中で、本物のワサビを体験したい層にとって、津和野産は「最高級の入門編」として最高のポジションを築けるからです。

2018年12月時点でわずか5人だった生産者も、2025年には8人へと増やす計画です。津和野町は「観光に続く産業の柱に育てたい」と意気込んでおり、飲食店バイヤーを招いた試食会やワサビ田見学会など、攻めのPRも予定されています。地域の宝を現代のニーズに合わせてリブランディングするこの取り組みは、地方創生のモデルケースとなるでしょう。食卓に「津和野の香り」が届く日が、今から非常に楽しみでなりません。

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