投資家の皆様、2019年9月28日現在の最新マーケット情報をお届けします。秋の気配と共に、上場各社から中間決算や通期見通しの修正が相次いで発表されました。特に製造業や小売業において、明暗が分かれる展開となっています。SNS上でも「意外な上方修正に驚いた」「あの銘柄の赤字は痛い」といった声が飛び交っており、投資家の視線は各社の「稼ぐ力」に注がれている状況です。
注目は電子部品大手のアルプスアルパイン(6770)でしょう。2020年3月期の通期売上高を8590億円、経常利益を4050億円と見込んでいます。経常利益とは、本業の儲けに受取利息などの営業外収益を加え、そこから借入金の利息などを差し引いた、企業の経常的な実力を示す指標です。同社は巨大な組織再編を経て、次世代の車載技術などへの投資を加速させており、市場からはその将来性に期待が寄せられています。
一方で、厳しい現実を突きつけられたのが文教堂グループホールディングス(9978)です。2019年8月期の決算では、最終的な利益を示す純利益が33億4600万円の赤字(▲)となりました。出版不況の荒波に抗う同社ですが、ネット上では「街の本屋を守ってほしい」という応援の声がある反面、財務状況を危惧する冷徹な分析も目立ちます。再建に向けた抜本的な構造改革が、今まさに急務となっていると言えるでしょう。
配当に目を向けると、日本精線(5659)が2020年3月期の年間配当を80円と予想しています。配当とは企業が稼いだ利益の一部を株主に還元する現金のことですが、前年の実績130円からは減少する見込みです。こうした「減配」の発表は株価に敏感に反応するため注意が必要ですが、経営陣が将来の設備投資のためにあえて手元資金を厚くするという戦略的な側面も考えられます。数字の裏にある意図を読み解くことが肝要です。
旅行大手のエイチ・アイ・エス(9603)は、2019年10月期の純利益を113億円と据え置きました。世界的な旅行需要の変動がある中で、安定した収益を維持している点は心強い限りです。編集者としての見解ですが、現在は米中貿易摩擦などの外部要因により、製造業を中心に予測が立てにくい局面です。だからこそ、キャッシュフローが安定している企業や、独自の技術を持つ中小型株に、逆転のチャンスが隠れているのではないでしょうか。