関西経済の柱とも言える名門企業、関西電力(関電)を揺るがす衝撃的なニュースが飛び込んできました。2019年09月28日現在、同社の役員らが福井県高浜町の元助役から多額の金品を受け取っていた問題が発覚し、地元の経済界には大きな動揺が広がっています。長年にわたり関西の発展を牽引してきた「顔」とも言える企業の不祥事に、周囲からは厳しい視線が注がれているのです。
SNS上でもこのニュースは瞬く間に拡散され、「クリーンであるべきエネルギー企業がなぜ」「原発マネーの闇を感じる」といった不信感の声が噴出しています。特に、立地自治体との不透明な関係性が浮き彫りになったことで、企業のガバナンス(企業統治)に対する疑問の声は止まるところを知りません。透明性が求められる現代において、今回の事態は極めて重く受け止められています。
関西電力は、関西経済連合会(関経連)の会長を歴代4名も輩出してきた、まさに財界のリーダー的存在です。関経連とは、企業や団体が協力して地域の経済活性化を目指す「経済団体」を指します。関電は資金面や人材面でも事務局を支える、いわば大黒柱のような役割を担ってきました。2017年05月からは、八木誠会長が副会長として交通インフラの整備や万博推進を担当しており、将来の会長候補としても有力視されていたのです。
しかし、今回の不祥事によって、その輝かしい実績には暗い影が差し始めています。財界幹部からは「信じがたい愚行だ」という怒りの声に加え、責任の所在を明確にする「けじめ」を求める厳しい意見も聞こえてきます。個人の問題に留まらず、組織としての信頼が失墜した今、関電がこれまで通り関西の舵取りを担い続けられるのか、予断を許さない状況が続いています。
私が思うに、今回の問題で最も懸念されるのは、関西が一体となって取り組んでいる「2025年大阪・関西万博」への波及です。万博は世界中から人や技術が集まる国際博覧会のことで、その会場建設費の一部は民間企業からの寄付で賄われます。関電は15億円という巨額の負担を見込んでいただけに、経営責任の追及や資金拠出の停滞が起きれば、準備そのものに大きなブレーキがかかりかねません。
さらに、大阪駅北側の「うめきた2期地区」といった大規模な再開発事業にも関電グループは深く関わっています。別の幹部が「飛車・角抜きで将棋を指すようなもの」と例えるように、関電という主役が不在となれば、関西の未来予想図は描き直しを迫られるでしょう。松本正義会長も詳細な状況を注視する姿勢を見せていますが、信頼回復に向けた道のりは極めて険しいものになりそうです。