2019年09月28日、ある素敵な悩みが寄せられました。テレビ鑑賞中に楽しむお菓子の「咀嚼音(そしゃくおん)」、つまり食べ物を噛み砕く際に発生する音が大きすぎて、奥様に叱られてしまうという60代男性からの切実な訴えです。ボリボリと音を立てて食べる快感は、お菓子本来の美味しさを引き立てる重要な要素であり、それを制限されるのは非常に味気ないものですよね。SNS上でも「わかる!音がしてこそのお煎餅だ」「一人の時しか全力で噛めない」といった共感の声が多く上がっています。
回答者の女優・美村里江さんは、お菓子を食べる最大の目的は「楽しさ」であると断言されています。近年、菓子メーカー各社は消費者の健康志向に応え、栄養素を強化したり糖質を抑えたりといった目覚ましい企業努力を続けています。しかし、そんな進化の中でも変わらない魅力が「食感」です。映画館のポップコーンが、周囲の迷惑にならないよう「音の出にくい食べ物」として普及した歴史がある一方で、自宅で歯ごたえのあるお煎餅やビスケットを心ゆくまで楽しみたいという欲求は、至極真っ当な楽しみと言えるでしょう。
ただし、美村さんは奥様の視点にも理解を示します。自分は食べていないのに、隣で配偶者が無心に音を立て続けている状況は、想像以上に耳障りに感じるものです。特に「漫然(まんぜん)と食べる」、つまり目的もなくぼんやりと口に運び続ける姿は、傍から見るとあまり美しいものではありません。食卓で真面目にお菓子を食べるのもどこか不自然ですし、テレビに集中しながらの「ながら食べ」は、どうしてもマナーと快楽の境界線が曖昧になってしまうのが難しいところですね。
そこで提案された解決策が、思い切って「外へ飛び出す」というアイデアです。美村さんは趣味の渓流釣りで、自然の風に吹かれながらお煎餅を味わうそうですが、その美味しさは格別だと言います。景色を楽しみながら食べることで、味覚が研ぎ澄まされ、少量でも高い満足感を得られるというメリットもあります。近所の公園や庭先など、開放的な空間であれば咀嚼音も気になりません。2019年10月03日放送のドラマに出演される多忙な彼女ならではの、五感をリフレッシュさせる粋なアドバイスです。
私自身の見解としても、お菓子を「音」ごと楽しむのは一つの文化だと考えます。しかし、愛する家族との調和も大切です。テレビの時間は奥様とお茶を飲みながら会話を楽しみ、お菓子の快感は「外おやつ」として自分だけの贅沢な時間にする。そんなメリハリのある楽しみ方こそ、成熟した大人の嗜みではないでしょうか。公園で楽しむ際は、地域の条例に留意して鳩や猫への餌付けを控えるというマナーを守りつつ、ぜひ青空の下で最高の「ボリボリ」を堪能していただきたいものです。