【EV×電力網】電気自動車が「動く蓄電池」に!東電HDのV2G実証実験で変わる未来の電力需給調整

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自動車の電動化が進む今、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)が単なる乗り物としての役割を超え、未来の電力システムを支える鍵になるかもしれません。2019年6月17日、東京電力ホールディングス(東電HD)は、三菱自動車などの企業とタッグを組み、EVが持つバッテリーの蓄電能力を電力網の運用に活かす画期的な取り組み、「V2G(Vehicle-to-Grid)」の実証実験を開始いたしました。この実験は、EVやPHEVを“動く蓄電池”として活用し、電力の供給安定性や、需要と供給のバランスを調整する効果を検証するものです。

現在、太陽光発電や風力発電といった、天候に左右されやすい再生可能エネルギーの導入が世界的に増加しています。これは地球環境への配慮から非常に望ましい動きですが、その一方で、発電量が不安定なために電力の「需給調整」、すなわち必要な電力量と供給できる電力量を常に一致させる作業が非常に難しくなっているのが現状でございます。V2Gは、こうした電力需給の課題を解決する切り札として大きな期待を集めている技術なのです。具体的には、電力系統の制御システムをベースとして、複数台のEVやPHEVの充電と放電をネットワーク経由でコントロールし、電力網の安定化に役立てていくことを目指しています。

今回の実証実験は、2020年2月中旬まで実施される予定です。実は、東電HDなどは昨年度にもV2Gの実験を行っていますが、今回は単独ではなく「ネットワーク化」を進め、より多くの車両を一元的に管理・制御することに焦点を当てている点に大きな進化が見られます。これは、大規模な電力調整能力を確保するための重要なステップだと言えるでしょう。車両のバッテリーに蓄えられた電力を、電力需要が高まった時にグリッド(電力網)へ戻したり、需要が少ない時に充電したりと柔軟に制御することで、電力システム全体の効率化と安定化に貢献する見込みです。

このV2Gのような技術は、私たちが推進すべき再生可能エネルギー市場の安定的な成長を強力に後押しすると期待されています。不安定な再エネの電力をEVが一時的に吸収・放出し、電力需給の変動を吸収するクッションのような役割を果たすことで、再エネ導入の障壁が下がる可能性があります。SNS上では「EVがただの移動手段でなくなる」「未来のインフラが変わる!」といった、技術革新に対する期待の声が多く見受けられます。自動車メーカーと電力会社が手を組み、社会インフラを支えるというこの動きは、まさにこれからのエネルギーとモビリティの在り方を定義する、大変意義深い挑戦であると私は考えます。

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