【自動車部品サプライチェーン激変】河西工業がブレグジットを成長の商機に!スロバキア新工場で欧州市場を本格開拓

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自動車の内装部品を手がける河西工業が、英国のEU離脱、通称「ブレグジット」という大きなリスクを、逆に欧州市場開拓の大きな商機として捉え、攻めの姿勢に転じています。同社の欧州事業は現在、売上高全体の10%にも満たない規模に留まっておりますが、その状況を打破するべく、スロバキアなどでの新工場建設という戦略的な一手を打ち出したのです。

この動きの背景には、同社が部品を納める主要な取引先である日系自動車メーカーの欧州事業縮小があります。ホンダは2021年にイギリスのスウィンドン工場を閉鎖する方針を発表していますし、日産自動車も2019年には高級車ブランド「インフィニティ」の英国での生産を終えるなど、生産体制の再編が進んでいる状況です。長年にわたって日産と強固な関係を築いてきた同社にとって、これらの動きは収益面での打撃が避けられないでしょう。

このような厳しい状況に対し、同社はただ手をこまねいているのではなく、先行投資というかたちで先手を打つ決断をしました。新工場建設には多大な費用がかさむものの、この「鬼門」とも言われてきた欧州市場を本格的に開拓する絶好のチャンスだと見定めているのです。既存の日系メーカーに加え、これまでも米国のゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターといったビッグネームとは取引がありましたが、欧州を代表するドイツの「独ビッグ3」(フォルクスワーゲン、ダイムラー、BMW)といった主要メーカーへの食い込みは、いまだ課題として残されておりました。

ブレグジットは、英国とEUとの間で関税や通関手続きなどの障壁を生み出す可能性があり、これが自動車メーカーのサプライチェーン(部品の調達から製造・供給までの一連の流れ、供給網)に大きな混乱をもたらすリスクがあります。しかし、河西工業はこのリスクを巧みに利用し、市場シェアを拡大する機会と位置づけました。例えば、スロバキアではすでにイギリスのジャガー・ランドローバーが一部生産を移転する方針を示しており、新工場を建設することで、こうした新たな需要に対する受注獲得の可能性が一気に広がる見込みです。

現在は米中貿易摩擦の激化もあいまって、世界の自動車業界のサプライチェーンは未曽有の激変期を迎えています。このような環境において、自動車部品メーカー各社はリスクを回避しつつ、次の成長に向けた積極的な「攻め」の戦略への転換を加速させていると言えるでしょう。河西工業の今回の決断は、こうした世界的な潮流を象徴するものであり、同社がこの困難を乗り越えて欧州市場での存在感を高められるのか、その動向に注目が集まっています。

SNS上では、「この状況で投資できるのはすごい」「日系メーカー頼みから脱却するチャンス」「サプライチェーン再編は部品メーカーにとって生き残りの戦いだ」といった反響が見受けられ、河西工業の今回の戦略的な一手に対する期待と、自動車業界の変革期における部品メーカーの厳しい立場に対する関心が入り混じっている様子がうかがえます。

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