カプセル玩具、通称「ガシャポン」の世界に、またしても驚くべきリアルな新星が登場します。玩具メーカーのバンダイ(東京・台東)は、カメの構造を徹底的に研究し、その姿を忠実に再現した「かめ」を2019年内に発売する予定です。特筆すべきは、そのギミックの細かさでしょう。カメの頭部や手足、そして尾の部分が、まるで生きているかのように甲羅の中へすっぽりと収まる様子まで、一切の妥協なく再現されているのです。
この驚異的なリアルさを持つ「かめ」の開発を担当したのは、2018年に大ヒットを記録した「だんごむし」シリーズと同じ開発者です。このシリーズは、ダンゴムシが外敵から身を守るために丸くなる動きを見事に再現し、2019年6月までに累計販売数100万個以上という、カプセル玩具としては異例の大成功を収めました。「だんごむし」で培われた「生き物の構造を研究し尽くす」という熱意が、今度はカメという新たな題材に注がれていることが分かります。
ガシャポン「かめ」は、全長がおよそ10センチメートルという、手のひらに乗る愛らしいサイズ感ながら、その精巧さはまさに驚異的です。購入者が驚くギミックの一つが、頭や手足、尾を甲羅の内側へ出し入れできる機構です。特に首の骨格がS字状になっている構造まで分析し、頭を引っ込める際の自然な動きまで細部にわたって再現されています。これは、生物の構造や仕組みをモデル化して再現する「バイオミミクリー」の技術が、カプセルトイにも応用された好例と言えるでしょう。
さらに、カプセル自販機から出てくる状態にもこだわりが見られます。通常、カプセル玩具は組み立て前のバラバラなパーツが入っていますが、この「かめ」は、あらかじめ手足が甲羅に収納された、丸まった状態で転がり出てくるのです。これは、カメが危機を感じた時に甲羅に引っ込む様子を表現するとともに、カプセルをそのまま生体の殻のように見立てた、遊び心とリアリティを両立させた演出だと言えます。
ラインナップとして用意されているのは、「ギリシャリクガメ」と「インドホシガメ」の2種類です。それぞれに、実際のカメに近い「通常色」と、コレクション心をくすぐる「白色」のバリエーションがあり、全4種類で展開されます。愛好家からは、この徹底した生物の再現度と、手のひらサイズでコレクションできる点に大きな反響が寄せられています。SNSでは「だんごむしと同じクオリティなら絶対に欲しい」「500円は少し高い気もするが、この再現度なら納得の価格だ」といった声が聞かれ、発売前から大きな期待を集めている模様です。
この「かめ」は、全国の玩具売り場や量販店などに設置されたカプセル自販機で、2019年内に販売が開始される予定で、希望小売価格は1回500円となっています。対象年齢は15歳以上と設定されており、これはリアルさの追求ゆえの、大人も楽しめるコレクションアイテムとしての位置づけを明確にしていると言えるでしょう。私は、この一連のリアル生物系ガシャポンは、単なるおもちゃの枠を超え、生物の面白さや美しさを伝える「動く博物標本」としての価値を持つ、非常に意義深い商品だと考えます。