【話題の株】ブックオフGHDが年初来高値を更新!中古品市場拡大とフリマアプリとの「共存」で業績絶好調の理由を徹底分析

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2019年6月17日の東京株式市場において、中古品販売のリーディングカンパニーであるブックオフグループホールディングス(以下、ブックオフGHD)の株価が、大きな注目を集めました。この日、同社の株価は一時的に前週末比で37円(4%)高の1,035円を記録し、今年に入ってからの最高値である年初来高値を堂々更新したのです。終値は16円(2%)高の1,014円で取引を終えましたが、6月に入ってからの株価上昇率は、日経平均株価の伸びを大きく上回る16%に達しており、その勢いには目を見張るものがあります。

この株価好調の背景には、中古品の月次販売動向が、会社側の当初計画を上回るペースで推移していることが挙げられます。具体的には、2020年3月期の直営既存店の売上高は、前期比で0.5%増を見込んでいましたが、蓋を開けてみると4月は前年同月比5.3%増、5月は4.1%増と、予想を上回る絶好調ぶりを持続している状況です。これは、ブックオフGHDの業績が今後さらに拡大していくのではないかという、投資家の皆さまの期待感が継続している証拠でしょう。

中古品市場は、フリマアプリの「メルカリ」などの登場と普及により、市場規模自体が大きく拡大しています。一見すると、メルカリのようなプラットフォームはブックオフGHDにとって強力な競合相手に見えるかもしれません。しかし、同社では、実店舗には「手間をかけずに所有物を一度に売却したい」というニーズや、「実物を自分の目で確認してから購入したい」という根強い需要があると考えています。むしろ、フリマアプリ利用者の増加が、中古品の売買に対する人々の抵抗感を薄れさせ、「中古品に触れる層」を広げていると捉えているようです。これは、デジタルとリアルの良い意味での共存関係が成立していることを示しており、私の見解としても、非常に建設的な市場の進化であると評価できます。

ブックオフGHDは、この拡大する市場に対応するため、店舗を構える地域の特性に応じた商品ラインナップの導入を積極的に進めています。その結果、主力の書籍はもちろんのこと、アパレル(衣料品)や貴金属など、幅広い商品の販売が伸長している状況です。さらに書籍については、かつて問題視されていた海賊版サイトが閉鎖されたこともあり、販売の回復に寄与している面もあるとのことです。幅広い商材を扱う「総合リユース」への進化が、成長の推進力となっているのでしょう。

投資家の視点から見ると、同社の株価が持つ「割安感」も魅力の一つです。株価収益率(PER)は約15倍となっており、これは小売業界全体の平均である約21倍を下回る水準です。PERとは、株価が1株当たりの純利益の何倍まで買われているかを示す指標で、一般的に数値が低いほど「割安」と判断されます。このように特段の割高感がない中で、市場が膠着(こうちゃく)状態にある(動きが少なく、一定の状態が続いている)ため、短期的な利益を求める個人投資家の皆さまが、同社の株を積極的に売買しているという見方もあるようです(松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリスト談)。

SNS上での反響を見ても、「ブックオフは最近アパレル系の扱いが増えてて使いやすくなった」「家にいらないものが増えたらとりあえずブックオフに持っていくのが楽」といった、実店舗の利便性に着目した声が多数見受けられます。また、「メルカリで売るのが面倒だからブックオフに持って行った」という、フリマアプリとの使い分けを示す意見もあり、実店舗ならではの強みが改めて評価されていることが窺えます。ブックオフGHDが中古品市場の拡大という大きな波に乗り、その成長を加速させていることは間違いないでしょう。今後の同社の展開から、ますます目が離せません。

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