2019年6月18日、日本の日経平均株価は、取引時間中に一時100円を超える下落幅を記録し、市場関係者に緊張が走りました。この日の株価の動きを分析すると、最大の要因として外国為替市場における急激な円高・ドル安の進行が挙げられるでしょう。円相場が上昇し、ドルに対して価値が高まるこの状況は、輸出企業の収益を圧迫する懸念から、株式市場にとって大きな重荷となってしまうのです。
特に、今回の下げを主導したとされるのが、海外ヘッジファンドなどによる売りです。ヘッジファンドとは、特定の金融規制にとらわれず、さまざまな手法で利益を追求する機関投資家(プロの投資家)のことですが、彼らは円高の進行を背景に、日本株の保有リスクが高まったと判断し、積極的に持ち株を売却したと見られます。このプロの投資家たちの動きは、市場全体のセンチメント(心理)に大きな影響を与えかねません。SNS上でも「また円高か…」「株価が心配だ」といった、市場の先行きに対する不安の声が多く見受けられ、投資家の間で動揺が広がっている様子がうかがえました。
私が編集者として注目したいのは、「商いが薄く、小口の売りでも振れやすい」という市場の特性です。「商いが薄い」とは、市場での売買の量が少ない状態、つまり出来高が低迷していることを指します。このような状況では、通常であれば影響の少ない少額の売り注文(小口の売り)であっても、市場の供給と需要のバランスが崩れやすく、株価が大きく変動してしまう(振れやすい)傾向があります。この日のように、明確な売り材料が出た際に、市場の流動性(取引のしやすさ)の低さが株価の変動幅を増幅させている点には、注意が必要だと言えるでしょう。
もちろん、一時的な下落をもって日本の経済全体を悲観するのは早計ですが、世界の金融情勢が不安定な中で、為替の動向に左右されやすい日本株市場の構造的な課題が改めて浮き彫りになったと言えます。投資家にとっては、変動の激しい相場において感情的にならず、冷静に市場の状況と背景にある経済ニュースを分析するファンダメンタルズ分析の重要性が増しているのではないでしょうか。今後の為替と株価の動きから、決して目を離してはならないでしょう。