【ゆうちょ銀】海外送金に500万円の制限!マネーロンダリング対策強化で利用者に影響は?

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日本最大の口座数を誇るゆうちょ銀行が、2019年10月から窓口での海外送金に対し、一回あたりの上限を500万円に制限する対策を導入することが判明しました。これは国際的な犯罪行為に利用される「マネーロンダリング(資金洗浄)」を阻止するための、非常に重要な取り組みの一環です。ゆうちょ銀行は全国に約1億2000万もの口座を有しており、さらに外国籍の方々が比較的容易に口座を開設しやすいという特性があります。そのため、海外送金が犯罪組織などへ資金を流す手段として悪用されるリスクが高いと指摘されてきたのです。

マネーロンダリングとは、薬物の密売や詐欺といった犯罪によって得た不正な収益を、送金や取引を繰り返すことでその出どころを分からなくし、合法的な資金に見せかける行為を指します。海外送金は、まさにこの資金の出元を追いにくくする手段として、反社会的な勢力に悪用される恐れがあるのです。日本の金融機関全体で、このような疑わしい取引を見つけた際には、速やかに金融庁などに届け出ることが義務付けられています。

実際のところ、2018年度に金融機関からの届け出が検挙につながった事案は約500件ありましたが、驚くべきことに、そのうちの2割強、つまり約100件以上でゆうちょ銀行が関与していたという事実があります。このため、金融庁は特にリスクが大きいとみられるゆうちょ銀行に対して、監視を一層強化し、新たな対策の導入を強く求めていたという経緯があります。今回の送金制限は、その要請に応える形で実施されることになったと言えるでしょう。

今回の措置では、お客さまがゆうちょ銀行の窓口で口座から海外送金を申し込む場合、一回の上限金額が500万円となります。一般的な金融機関では、窓口での海外送金に金額の上限を設けていない場合が多いのですが、ゆうちょ銀行はリスクが高いという特性を考慮し、より厳格な対応を取ることになったのです。ただし、窓口よりも不正利用のリスクが高いとされるインターネット経由の送金では、すでに500万円を上限としている銀行も存在します。

ゆうちょ銀行が今回500万円という上限を設定した背景には、過去の資金洗浄に関わる事例から、この水準が犯罪防止に一定の効果を発揮しつつ、正当な海外送金業務には大きな支障をきたさないと判断されたことがあります。SNSなどでの反応を見ても、「ついに来たか」という声や、「窓口での高額送金は元々あまりしないから影響は少ない」といった意見が見られますが、普段から多額の送金を行っていた利用者にとっては、事前に対応策を検討する必要があるでしょう。

国際的な要請に応える、資金洗浄対策の強化

そもそも、日本のマネーロンダリング対策は、欧米諸国に比べて遅れが指摘されてきました。そして、この2019年秋には、国際的な組織による日本の対策状況に関する審査が予定されています。この審査は、その国の金融システムが国際的な犯罪資金の温床になっていないかを評価する非常に重要なものであり、結果次第では国際的な信用にも関わってくるのです。今回のゆうちょ銀行の対策強化は、この国際的な審査を乗り切るためにも、喫緊の課題として実施されている側面があるのです。

また、対策は送金制限だけにとどまりません。海外送金の取り扱い店舗も大幅に見直されます。現在、海外送金を扱っているのは、直営店233店舗と約3200の郵便局ですが、今後は郵便局での取り扱いを1200局ほどに削減する方針です。これにより、リスク管理体制をより集中的に強化することが可能となります。さらに、外国人のお客さまの在留カードの写しをデータベース化し、在留期限などを厳密に確認する体制も構築されます。これは、不正な口座利用や不法滞在者による悪用を防ぐための、非常に有効な一手であると言えるでしょう。

今回のゆうちょ銀行の取り組みは、日本全体として国際的な金融犯罪対策の基準を満たし、国際社会からの信頼を維持するために必要不可欠な一歩だと考えられます。国民の財産と安全を守るため、多少の利便性が損なわれることがあったとしても、この厳格な対応は支持されるべきです。金融機関として、世界的な犯罪に立ち向かう姿勢を示し、日本の金融システムの健全性を確保していくことが、今、最も求められているのでしょう。

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