2019年5月27日、地球温暖化などの気候変動が企業経営に与える影響について、情報開示の在り方を話し合う企業連合が日本で発足しました。この動きに対し、SNS上では「ついに日本も本格的に動き出した」「環境問題はもはや経営と直結する問題だ」といった注目が集まっています。驚くべきは、その規模です。賛同した企業・団体は164機関にのぼり、イギリスやアメリカ(約100機関)を上回って世界最大の賛同国となりました。
この企業連合が軸とするのが「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」と呼ばれる提言です。これは、G20の要請を受け、世界の金融システムの安定を図る「金融安定理事会(FSB)」が設立した組織です。TCFDは企業に対し、「温暖化による異常気象や、環境規制の強化が、自社の財務や事業にどれほどのリスクやチャンスをもたらすか」を具体的に分析し、投資家などに向けて開示するよう求めています。
世界全体では約700の企業や団体がこのTCFDに賛同しています。今回発足した日本の連合組織は、将来の温暖化の進行シナリオなども想定しながら、業績への影響を開示するよう各企業に促していくことになります。環境への取り組みが単なる社会貢献(CSR)ではなく、企業の将来性を測るための重要な「財務情報」の一つとして扱われる時代が、本格的に到来したと言えるでしょう。