【人手不足の現場から】外国人非正規採用「意向なし」が半数近くに!企業の本音と課題を徹底解説【マイナビ調査2019年6月】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

深刻化する人手不足は、多くの企業にとって喫緊の課題となっています。その打開策の一つとして、アルバイトなどの非正規雇用で外国人人材の採用が注目されていますが、現実はどうなのでしょうか。就職情報大手のマイナビが2019年6月19日に発表した調査結果によると、非正規雇用として外国人を「採用したいと思わない」と回答した企業担当者が、なんと全体の約半数に達していることが明らかになりました。この結果は、SNS上でも「人手不足なのにこの数字は驚き」「企業側の不安も理解できる」といった様々な反響を呼んでおり、外国人雇用に対する企業の複雑な本音が垣間見えます。

この調査は、過去半年以内に非正規雇用の採用業務に携わった担当者1,519人を対象に、2019年5月にインターネットで実施されたものです。具体的な結果を見てみると、非正規雇用としての外国人採用について、「採用意向なし」が49.0%となり、「意向あり」とほぼ拮抗する形となりました。少子高齢化で国内の働き手が減少する中、外国人人材への期待は高まっていると思われがちですが、実際には二の足を踏む企業が多い実態が浮かび上がっています。

では、業種別ではどのような傾向が見られるのでしょうか。特に人手不足が深刻とされるホテル・旅館業界では「採用したい」という回答が81.0%と非常に高く、またコンビニ・スーパーなどの販売・接客業も62.4%が採用に前向きな姿勢を示しています。これは、これらの業種が比較的、外国人人材の活躍しやすい環境やノウハウをすでに持っている、あるいは深刻な人手不足から採用ニーズが極めて高いことを示していると言えるでしょう。一方で、同じく人手不足が指摘されている建設・土木業界では37.0%にとどまっており、業種によって外国人材へのニーズや受け入れ体制に大きな差があることが分かります。

採用をためらう理由:文化と言葉の壁

「採用意向なし」と答えた担当者が最も多く挙げた理由(複数回答)は、「日本語能力に不安がある」で52.6%でした。次いで、「文化や価値観の違いに不安がある」(34.2%)、「任せられる業務が少ない」(28.6%)と続いています。これは、単に働き手が足りないという問題だけでなく、外国人従業員と円滑なコミュニケーションを取り、日本の職場のルールや文化を理解してもらうことに対する企業の懸念が非常に大きいことを示しています。

私見として、この結果は企業が外国人雇用に対して、単なる労働力の補填以上の課題意識を持っている証拠だと考えられます。例えば、建設・土木などの現場では、安全管理や専門的な指示が日本語で厳密に行われる必要があり、日本語能力が業務の質や安全に直結します。また、サービス業においても、きめ細やかな顧客対応には、言葉だけでなく日本の「おもてなし」文化や価値観の理解が不可欠です。これらの課題を解決するためには、企業側の教育体制の整備と、外国人材の日本語教育の強化が両輪で進む必要があるでしょう。

一方で、すでに外国人採用の実績がある、または意向がある企業は、どのような対策を講じているのでしょうか。最も多かった回答は「特別な取り組みは行っていない」(28.4%)というものでした。この結果は、一部の企業では外国人雇用がすでに当たり前の選択肢となっており、特別な対応が不要なほど受け入れ態勢が整っていることを示しているとも解釈できます。しかし、多くの場合、まだまだ手探り状態の企業が多いのも現実です。

具体的な取り組みとしては、「外国人向け教育の整備」(21.1%)、「日本人社員の語学力強化」(20.6%)、そして「公正な能力評価の構築」(20.1%)が挙げられています。特に「公正な能力評価の構築」は、外国人材を正当に評価し、モチベーションを維持するために非常に重要です。人手不足解消のためだけでなく、多様な人材が活躍できる職場を作るためにも、企業はこれらの課題に真摯に向き合う必要があると言えるでしょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*