兵庫県南西部に広がる播磨地域は、長らく日本製鉄の広畑製鉄所を核とした**「鉄のまち」として知られてきました。しかし、この地域の魅力は、その強靭な産業構造だけに留まりません。姫路商工会議所の斎木俊治郎会頭(山陽色素会長)は、この播磨の地に育まれた、世界に誇るべき「ものづくり」の伝統と、豊かな観光資源について語っています。
斎木会頭によれば、播磨地域では、戦前から製鉄所が操業を開始したことを起点に、大手企業のもとに協力企業が集積し、互いに技術の品質を高め合う好循環が生まれたそうです。その結果、現在では鉄鋼や化学といった伝統産業に加え、精密機器や医療機器など、様々な分野で世界シェアのトップ企業が誕生しています。これらのトップランナーを支える有力な中小企業が多いことが、播磨地域が誇る「ものづくり」の大きな強みであると言えるでしょう。
また、世界遺産の姫路城以外にも、斎木会頭が特に注目してほしいと推すのが書写山(しょしゃざん)です。「西の比叡山」とも称されるこの地は、豊かな自然に囲まれ、円教寺(えんぎょうじ)の厳かな雰囲気が格別です。SNSでは「『ラストサムライ』のロケ地巡りに行きたい」「座禅と精進料理で心身を清めたい」といった、体験型の旅への関心が高まっています。
実際、書写山では、座禅や写経を宿泊形式で体験できるプログラムが提供されており、近くの寿量院(じゅりょういん)では精進料理を味わうことも可能です。国内外の観光客から高い人気を集めている場所で、ハリウッド映画の『ラストサムライ』をはじめ、多くの映画やドラマのロケ地にも選ばれたことで有名です。姫路商議所では、この多様な観光資源を活かし、「住んでよし、働いてよし」の地域をめざし、自治体や大学などと連携を強化している最中だと言えるでしょう。
さらに、播磨の食の魅力も忘れてはなりません。名物の穴子に加え、新鮮な牡蠣(かき)が挙げられます。特に、地元のブランド品として売り出されている「坊勢(ぼうぜ)サバ・アジ」といった海産物も大きな見どころです。また、ご当地グルメの姫路おでん**もぜひ味わってほしい逸品です。海もあり山もある気候穏やかなこの地域は、産業と観光、食が充実した、ポテンシャルの高い地域だと言えるでしょう。