ファッション業界の巨人「しまむら」が、国内最大のファッション通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」から撤退したというニュースが、2019年6月20日に発表されました。この決定は、全国に約2,100店舗を構える衣料品大手にとって、非常に大きな戦略転換となるでしょう。しまむら側は撤退の理由について、「商品の売れ行きや顧客属性など、店頭とは異なるネット上の傾向が分かったため」と説明しています。つまり、ZOZOTOWNというプラットフォームでの販売データが、今後の販売戦略を練る上で重要な知見をもたらしたと分析できるでしょう。
この撤退によって、しまむらは今後は主戦場である実店舗での販売に、より一層注力していく方針です。しまむらの魅力は、やはりなんといっても圧倒的な店舗数と、そこから生まれる利便性の高さにあります。また、実店舗での販売を強化する一方で、同社は自社で新たな通販サイトを開設する計画も持っています。これは、オンラインでの販売を完全に手放すのではなく、「EC(Electronic Commerce:電子商取引)」、つまりインターネット上での商品取引を、他社のプラットフォームではなく、自社の管理下で進めていこうという強い意思の表れではないでしょうか。
この衝撃的な発表は、SNS上でも大きな反響を呼びました。多くのユーザーが「しまむらがZOZOからいなくなるのは少し寂しい」「これからは自社サイトを見に行くようになるのかな」といった反応を示していました。一方で、「もともとしまむらは店舗で見て買うのが楽しい」という意見や、「自社サイトがオープンしたら、店舗にないものも買えるようになるかも」といった、今後の展開に期待する声も聞かれました。特に、ZOZOTOWNでの販売で得られた知見を、自社ECサイトや実店舗の運営にどう活かしていくのかが、最大の注目ポイントになるでしょう。
私自身の見解としては、この決断は「しまむら」というブランドが持つ独自の強みを最大限に活かす、非常に戦略的な一歩だと感じています。ZOZOTOWNは確かに巨大な集客力を持っていますが、しまむらの顧客層や商品の特性を考えると、手数料やブランドイメージの兼ね合いなど、自社でコントロールできない部分が課題になっていたのかもしれません。自社ECサイトを持つことで、より独自のキャンペーンを打ち出しやすくなったり、実店舗との連携(例えば、ネットで購入して店舗で受け取るといったサービス)を強化しやすくなったりといったメリットが期待できるでしょう。実店舗とネット通販の垣根を越えた、新しいしまむら体験の創造に期待が高まります。