🔥米中貿易戦争の切り札か?「レアアース」高騰の裏側と世界経済への影響を徹底解説!【2019年6月】

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2019年6月、世界を揺るがす米中対立の激化に伴い、ある重要な資源に世界の注目が集まっています。それは「レアアース(希土類)」と呼ばれる鉱物資源です。次世代自動車に不可欠な高性能モーターの磁石や、スマートフォン、高度な電子部品、そして自動車の排ガスをクリーンにする触媒など、ハイテク産業の”ビタミン”とも称されるほど重要な役割を担っています。このレアアースの最大生産国である中国が、対米交渉の切り札として、米国への禁輸措置を講じるのではないかとの憶測が広がり、市場に大きな動揺を与えているのです。

実際、供給が滞るとの思惑から、一部のレアアースの**スポット価格(随時契約の市場価格)が上昇を見せました。特に、電気自動車(EV)のモーター磁石に少量添加することで、磁石の耐熱性を飛躍的に高める「ジスプロシウム」や「テルビウム」といった重要な元素の価格が高騰しています。これは、もともと環境対策費の増加などにより、採算が取りにくい水準にあったところに、米中間の貿易摩擦という決定的な要因が重なり、業者が価格を引き上げた側面がある、というのが関係者の見解です。

しかしながら、現在の市場全体を見てみると、直ちに深刻な品不足に陥る状況ではないようです。レアアースの生産量が世界一の中国では、かつて供給過剰だった時期もありましたが、環境規制の強化や人件費の上昇に伴って生産能力が適正化されてきました。一方、人工知能(AI)や自動運転技術といった先端分野での需要は着実に伸びており、需給バランスは概ね保たれている状況にあると分析されています。つまり、今回の価格上昇は、実需の逼迫というよりは、地政学的リスクによる思惑が強く反映された結果であると言えるでしょう。

中国の「禁輸カード」は本当に有効なのか?

仮に中国が米国に対するレアアースの禁輸措置に踏み切った場合、米国経済にはもちろん影響が避けられません。特に、石油精製に用いられる触媒としての需要が高い「ランタン」などは、米国が中国からの輸入に大きく依存している状況があります。オーストラリアなどでも生産はされていますが、米国の必要量をすぐに代替できるほどの調達先は現状、見当たらないのが実情でしょう。

しかし、一国の貿易担当者として私の意見を申し上げれば、中国が米国「だけ」を対象とした禁輸措置を実行するのは、非常に困難だと考えられます。なぜなら、世界貿易のルールを定める世界貿易機関(WTO)**の規定に違反するおそれが極めて高く、国際的な批判を浴びるリスクを負うからです。また、たとえ禁輸が強行されたとしても、レアアースは第三国を経由して米国に輸出される可能性が高く、結果的に米国での品不足を招く事態には至らないのではないか、という冷静な見方もあるのです。

この報道は、SNS上でも大きな反響を呼び、「やはり中国のレアアースは強力な武器だ」「日本のハイテク産業への影響が心配」「米国も国内での生産を真剣に考えるべき」といった意見が多数見受けられます。多くの読者が、米中対立の行方と、それがもたらすサプライチェーン(供給網)への影響に強い関心を寄せていることが伺えます。この状況は、世界のハイテク産業が、特定の国に過度に依存することのリスクを改めて浮き彫りにしたと言えるでしょう。今後の米中間の交渉や、各国によるレアアースの調達戦略がどう変化していくのか、引き続き注意深く見守る必要がありそうです。

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