【2019年6月24日付】富士通が断行!DX推進を加速させる「デジタル・AI」重視の機構改革と主要人事の全貌

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2019年6月24日付で実施された富士通の大規模な人事異動と機構改革は、同社がデジタルトランスフォーメーション(DX)を全社的に加速させ、AI(人工知能)やソフトウェアビジネスを核とする企業へと変貌を遂げようとする強い意志を示すものとなりました。この再編は、グローバルでの競争力を高め、顧客への提供価値を最大化するための戦略的な布石と見て間違いないでしょう。特にテクノロジーソリューション部門におけるデジタル・AI関連の組織再編は目を見張るものがあります。

今回の体制変更の焦点は、テクノロジーソリューション部門の「デジタルソフトウェア&ソリューションビジネスグループ」に集約されています。ここは、DXの鍵となるデータとAI、そしてそれらを支えるソフトウェアの開発と提供を担う中核組織となります。具体的な改革としては、まず「AIサービス事業本部」を「Data×AI事業本部」へ名称変更し、データ活用とAI技術の連携を一層強化する姿勢が鮮明になりました。これは、AI単体ではなく、膨大なデータの利活用があって初めて真の価値が生まれるという、現代ビジネスの潮流を捉えた判断でしょう。

デジタル・AI戦略の要:組織の統合と新設

また、今回の改革で特筆すべきは、複数のソフトウェア関連事業本部を統合し、巨大な**「ソフトウェア事業本部」を新設した点です。具体的には、「ミドルウェア事業本部」「共通ソフトウェア開発技術本部」「ソリューションソフトウェア事業本部」が集約されました。これは、個別に開発されてきた基盤技術やアプリケーションを統合することで、ソフトウェア開発の効率化と品質向上を図り、顧客ニーズに迅速に対応できる体制を構築するのが狙いだと考えられます。

さらに、同部門内では、旧来のシステムインテグレーション(SI)の考え方を超え、顧客との接点(フロント)から、アプリケーション、インフラ、運用までを一気通貫でサポートするための組織再編も実施されました。たとえば、「つながるサービス技術統括部」と「システムインテグレーション技術統括部」が統合され、「アプリ技術コンサルティング統括部」となるなど、コンサルティング能力の強化と、よりエンドユーザー視点でのサービス提供を重視する姿勢がうかがえます。「ミドルウェア」という言葉は、OSとアプリケーションの中間に位置し、データ処理や通信などを担う基盤ソフトウェアを指しますが、この分野の技術者を「デジタル・AI」というより具体的なテーマに振り向ける意図も感じられます。

SNSの反響と企業文化への期待

この記事の公開当時、SNS上では「富士通も本気でDXに舵を切ったな」「大規模な組織改変で若手が活躍する場が増えるかも」といった期待の声が上がっています。特に「Data×AI事業本部」への改称や「デジタルビジネス推進統括部」の設立に対しては、「これまでのSIer(エスアイアー:システム受託開発を行う企業)からの脱却を目指す姿勢が明確になった」との評価が見受けられます。しかし一方で、「これだけ大規模な人事・組織変更を短期間で実施することに対する、現場の混乱を心配する声」も一部では聞かれました。

今回の改革は、同社の企業文化、すなわちコーポレートガバナンスや働き方にも影響を及ぼしています。グローバルコーポレート部門では、総務・人事本部の再編や、法務・コンプライアンス・知的財産本部にセキュリティマネジメント機能を移管した「グローバルセキュリティ統括部」の設置が行われました。これは、サイバーセキュリティの重要性が高まる現代において、セキュリティとコンプライアンスを、企業の根幹を支える「法務・知財」と一体化させ、グローバルレベルで統制を効かせようという意図が見て取れます。

これらの動きは、富士通が、単にシステムを提供するだけでなく、サステナビリティ(持続可能性)やセキュリティ、そして新しい働き方(ワークプレイス戦略)**を含めた、包括的なビジネスパートナーへと進化しようとしていることを示しています。今回の2019年6月24日付の改革は、同社の今後のビジネスの方向性を決める、極めて重要なターニングポイントとなるでしょう。デジタルを軸としたイノベーションを推進し、日本企業全体のDXを牽引する存在となれるのか、今後の富士通の動向から目が離せません。

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