京急の挑戦!平日朝ラッシュ「普通列車」利用でポイント還元、混雑緩和アプリ「KQスタんぽ」の全貌

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京浜急行電鉄は2019年7月1日より、平日朝のラッシュ時間帯における混雑緩和を目指し、ある革新的な取り組みを開始します。それは、「快特」や「特急」といった速達性の高い優等列車の利用をあえて避け、比較的空いている普通列車に乗車するお客様に対し、同社グループのポイントプログラム「京急プレミアポイント」を付与するというサービスです。この斬新な施策は、スマートフォンのアプリケーションと最新の自動放送技術を組み合わせることで実現され、優等列車の過密状態を解消し、ひいては列車の遅延防止にもつなげたい考えでしょう。

このポイント付与サービスで活躍するのが、スマートフォン用アプリ「KQスタんぽ」です。アプリの導入は2019年7月1日からを予定しています。乗客が普通列車に乗車し、特定の区間を通過する際に、自動音声の車内放送に合わせて、人の耳には聞こえない特殊な「音声信号」が流されます。乗客はこの信号をアプリを操作して受け取ることにより、普通列車に乗車している事実を証明する仕組みです。信号の送受信は、特急などが停車せず通過する2区間で行われ、これにより正確な乗車判定が可能となります。この技術は、音響通信という分野にあたりますが、お客様には意識することなくポイントが貯まる便利なシステムといえるでしょう。

サービスの対象となる区間は、東京都大田区の平和島駅から港区の品川駅までの上り電車で、平日朝の通勤時間帯、具体的には午前7時30分から午前9時までの列車が対象です。このポイントサービスを利用するには、事前にインターネットを通じたカードとアプリの連携など、登録作業が必要となります。京急電鉄によりますと、この制度を利用すれば、年間で4,000円相当のポイント加算が得られる見込みとのことで、毎日利用されるお客様にとっては見逃せないメリットとなるに違いありません。

この京急の新しい取り組みは、SNS上でも大きな反響を呼んでいます。「優等列車の混雑が本当にひどいから、ポイントで誘導するのは名案だ」「遅延が減るなら多少時間がかかっても普通列車を選ぶ価値がある」といった、混雑緩和への期待の声が多く見受けられました。一方で、「毎日のことだから、ポイントではなく運賃自体をもっと安くしてほしい」「アプリ操作が面倒ではないか」といった、運賃への意見や、サービス利用の手間を懸念する声も一部で見られます。

私見ではありますが、鉄道会社が「速さ」を追求するだけでなく、あえて「遅い」普通列車への利用を促すという発想は、まさに現代の通勤事情に一石を投じるものです。従来の日本の鉄道サービスでは、優等列車に人気が集中し、その結果として混雑が激化し、定時運行が脅かされるというジレンマがありました。今回のポイント還元策は、利用者にとっての時間的コスト(普通列車利用による所要時間増)を、経済的コスト(ポイント還元)で相殺しようという、きわめて合理的で顧客志向のアイデアだと思います。この施策が成功すれば、他社の鉄道会社にも波及し、日本の都市鉄道の混雑問題解決に向けた新たなスタンダードとなるでしょう。

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