群馬銀行が2019年7月8日より、新たな顧客サービスとして移動店舗車「この街で」の営業を開始すると発表し、その車両を公開しました。この試みは、地域に根差した金融サービスを持続的に提供するための、画期的な取り組みといえるでしょう。特に、店舗の移転・統合が予定されているエリアの利用者にとって、利便性の確保につながると期待されています。
移動店舗車は、3トントラックの荷台部分を店舗として利用できるよう特別に改良されています。車内には、通常の店舗と同様の窓口や、じっくりと相談できるコーナー、そして現金自動預払機、すなわちATM(Automatic Teller Machine)が搭載されています。これにより、物理的な店舗が近くにない状況でも、基本的な銀行取引が行えるようになるわけです。
営業は、群馬県内の特定の場所で曜日ごとに実施されます。具体的には、月曜日、水曜日、金曜日はみなかみ町の道の駅「みなかみ水紀行館」で、そして火曜日と木曜日は渋川市の赤城行政センターの駐車場でそれぞれ営業する予定です。これは、水上(みなかみ町)と敷島(渋川市)の2支店の移転統合に合わせた措置であり、地域の金融アクセシビリティ(金融サービスへの到達しやすさ)を維持する重要な役割を担います。
この動く店舗は、運転手を含む4名のスタッフで運営され、主に個人のお客様を対象とした取引に対応します。現金の入金や出金、振り込みといった日常的な手続きはもちろん、口座開設や税金の納付まで幅広く対応可能となっているようです。さらに、資産運用に関する相談や、預かり資産(投資信託や保険など、銀行が顧客から預かって運用・管理する金融商品)の推進なども積極的に行っていく計画でしょう。
そして、この「この街で」が持つ、もう一つの大きな特徴が、非常時の対応力です。車両には発電機が搭載されており、災害などの緊急事態が発生した際に、外部へ電源を供給できる設計となっています。これは、単なる金融サービス提供の場としてだけでなく、地域社会のインフラの一部として、災害レジリエンス(災害に対する強靭さ・回復力)を高めるという点で、非常に高く評価できる点だと考えられます。
この取り組みに対し、SNSでは「近くに店舗がなくなるから助かる」「銀行が来てくれるなんてありがたい」「災害時に電源提供は頼もしい」といった、地域の生活に密着したサービスへの期待と歓迎の声が多く見受けられます。群馬銀行のこの移動店舗車は、金融機関が地域社会とどのように共生していくかを示す、先進的な事例として注目を集めるのではないでしょうか。