SBIホールディングスが米FinTech企業との合弁中止!アジア展開を阻んだ「出資比率」の壁

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2019年5月29日、金融サービス大手であるSBIホールディングス(SBI HD)は、アメリカのムーブンコープ社との間で協議を進めていた、アジア地域をターゲットとした合弁会社(ごうべんがいしゃ)の設立を中止したことが明らかになりました。合弁会社とは、複数の企業が共同で出資し、事業を行うために設立する新しい会社のことです。両社は2018年1月には合弁会社を設立することで一旦は合意していただけに、この中止の背景には、乗り越えられない大きな障壁があったと推察されます。

その最大の原因は、出資比率(しゅっしひりつ)などの条件面で、両社の間で折り合いがつかなかったことにあるようです。出資比率は、事業における主導権や利益配分に直結する非常に重要な要素ですから、ここでの意見の相違は、提携そのものの根幹に関わる問題であったと言えるでしょう。ムーブン社は、米国のニューヨークに拠点を構える企業であり、スマートフォンなどの携帯端末専用の銀行アプリを提供している、いわゆるFinTech(フィンテック)企業として知られています。FinTechとは、金融(Finance)と技術(Technology)を融合させた革新的なサービスや事業を指す専門用語です。

SBI HDとしては、このムーブン社が持つ先進的なモバイル金融技術を取り込み、成長著しいアジア市場で一気にサービス展開を図るという、大きな狙いがあったはずです。しかし、この合弁中止の報に対し、SNS上では「せっかくの技術連携のチャンスを逃した」「条件で揉めるのはよくある話だが残念」といった、失望の声も一部で聞かれました。私は、この一件は、海外の革新的なFinTech技術を日本国内やアジア市場に取り込む際、文化や主導権を巡る交渉の難しさを改めて浮き彫りにした事例だと感じています。

両社が袂を分かつことになったのは残念ですが、SBI HDは今後もアジア地域でのデジタル金融サービスの開発に力を注ぐ方針に変わりはないでしょう。今回の提携中止は、アジアでのモバイル金融という激戦市場を巡る、主導権争いの厳しさを象徴しているのかもしれません。

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