自動車業界に「CASE」という巨大な変革の波が押し寄せる中、老舗部品メーカーのジェイテクトが未来を見据えた攻めの姿勢を見せています。同社は2019年07月02日、三重県伊賀市に位置する伊賀試験場において、報道関係者を対象とした最新技術の公開イベントを開催しました。次世代のクルマづくりに欠かせない要素が詰まったこの発表会は、業界関係者のみならず多くの車好きからも熱い視線を浴びています。
そもそも「CASE」とは、コネクテッド(接続性)、オートノマス(自動運転)、シェアード&サービス(共有)、エレクトリック(電動化)の頭文字をつなげた言葉です。これらは現在のモビリティ進化を象徴する4つの柱であり、ジェイテクトはこの中でも特に自動運転と電動化の分野で画期的な成果を披露しました。SNS上では「部品メーカーの進化が自動車の未来を左右する」といった期待の声が続々と寄せられており、注目度の高さが伺えます。
人間とAIが共調する「シェアードコントロール」の衝撃
自動運転の分野で一際大きな話題を呼んでいるのが、システムと人間が運転操作を分かち合う「シェアードコントロール」という新技術です。現在、特定の条件下でシステムが運転を担う「レベル3」の自動運転開発が急ピッチで進んでいます。この技術は、機械任せにするのではなく、ドライバーの直感的な操作とシステムの判断を融合させる点に最大の特徴があります。2025年ごろの実用化を目標に掲げ、着実に歩みを進めているようです。
公開された実証車両では、周囲の交通状況に合わせてシステムが適切にサポートしながらも、人間がハンドルを握った際の操作感を損なわない挙動が確認されました。私自身の見解としても、完全に機械へ委ねる不安を解消し、運転の楽しさを残しつつ安全性を高めるこのアプローチは、社会実装において非常に現実的で賢明な選択だと感じます。まさに、人と技術が信頼で結ばれる新しい時代の幕開けを予感させる内容と言えるでしょう。
EVの可能性を広げる画期的な後輪駆動システム
一方、電動化への対応も見逃せません。電気自動車(EV)を四輪駆動化するための後輪用駆動モーターシステムが新たに公開されました。一般的にEVは重量のある駆動用バッテリーを車体中央に配置するため、スペースの制約が課題となります。しかし、この新システムを後輪に組み込むことで、限られた空間を有効活用しながら力強い四輪駆動を実現できるのです。これにより、走行安定性が飛躍的に向上することが期待されています。
実際に滑りやすい路面を用いたデモンストレーションでは、四輪駆動ならではの高い操作性能が遺憾なく発揮されました。ネット上では「EVでも雪道や悪路を安心して走りたい」というユーザーの切実な願いに応える技術だとして、好意的な反響が広がっています。2012年に開設された伊賀試験場という最前線の地から、ジェイテクトは自動車の「走る・曲がる」という基本性能を次世代へとアップデートし続けているのです。