2019年07月04日、住宅業界に衝撃を与えるニュースが飛び込んできました。日本を代表するハウスメーカーである積水ハウスが、2019年2月から7月期にかけて極めて好調な決算を見せる見通しとなったのです。前期は苦境に立たされていた国内の戸建て住宅事業ですが、ここにきて劇的なV字回復を遂げている点は見逃せません。同社の底力が改めて証明された格好と言えるでしょう。
快進撃の主役を担っているのは、次世代の住まいとして注目を集める「ZEH(ゼッチ)」です。これは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称で、太陽光発電などでエネルギーを創り出し、年間の消費エネルギーを実質的にゼロ以下にする最先端の住宅を指します。環境への意識が高まる中、このZEHが積水ハウスの戸建て販売のうち約8割を占めるという驚異的な普及率を記録しています。
高付加価値なZEHは販売価格も高めに設定されていますが、その品質と環境性能が多くの顧客に支持されています。その結果、売り上げが増えるだけでなく、営業利益率も大きく改善するという理想的なビジネスモデルを構築しました。SNS上でも「これからの時代は光熱費がかからない家が当たり前になる」「積水ハウスのブランド力とZEHの相性は抜群だ」といった期待の声が続々と上がっています。
世界を股にかける成長戦略!米国・中国での躍進が純利益を最高水準へ
勢いは国内に留まらず、海外事業も目をみはるほどの急成長を遂げています。特に米国における戸建て住宅の分譲や、中国でのマンション販売が飛躍的に伸びており、海外部門の営業利益は前年同期の2倍以上に膨れ上がる勢いです。国内で培った高い技術力と信頼性が、国境を越えて正当に評価されている証拠と言っても過言ではないはずです。
さらに国内市場においても、主力の戸建て住宅のみならず賃貸住宅事業も着実に利益を積み増しています。これにより、最終的な純利益は過去最高益を更新する見込みとなりました。少子高齢化で国内市場が縮小すると囁かれる中、付加価値の高い住宅の提案と積極的な海外展開を両立させる同社の戦略は、まさに編集部としても「守りと攻めの完璧なバランス」であると高く評価しています。
今回の決算予想は、単なる一時的な好況ではなく、持続可能な社会の実現に向けた「ZEH」という武器を確立したことが最大の勝因でしょう。住宅を購入する層の価値観が、単なる「広さ」や「立地」から「性能」や「環境への貢献」へとシフトしている現状を、積水ハウスは見事に捉えました。この勢いが通期でどこまで伸びるのか、投資家ならずとも今後の動向から目が離せません。