いよいよ2019年も6月に入りました。世界経済の不透明感が増す中で、アジア市場の動きは私たちにどのようなシグナルを送ってくれるのでしょうか。まず注目すべきは、2019年6月1日にヤンゴン郊外で開業した「ティラワ港コンテナ船ターミナル」です。これは日本の物流大手である上組や住友商事が出資しており、まさに日本とミャンマーの経済協力の象徴と言えるプロジェクトです。
現地の物流網が強化されることで、さらなる日系企業の進出やサプライチェーンの効率化が期待されます。SNS上でも「ラストフロンティア・ミャンマーの発展がいよいよ加速しそう」「日本企業のインフラ輸出が形になるのは嬉しい」といった、期待を寄せる声が多く上がっています。私は、この港湾整備がアセアン地域全体の物流ハブとしての機能を高め、ひいては日本経済にも好影響をもたらすと確信しています。
オーストラリアとインド、金融政策の行方に注目
週明けの動きとして見逃せないのが、各国中央銀行による金融政策です。2019年6月4日にはオーストラリア準備銀行(RBA)が、続く2019年6月6日にはインド準備銀行(RBI)が政策決定会合を開きます。世界的な景気減速懸念が囁かれる中、利下げに踏み切るのか、あるいは据え置くのか、市場関係者の視線が釘付けになっています。
ちなみに政策金利とは、中央銀行が景気をコントロールするために設定する短期的な金利のことで、一般的に景気が悪い時は金利を下げてお金を回りやすくします。SNSでは投資家たちが「豪ドル、利下げ織り込み済みか?」「インドのインフレ率次第では追加緩和もありそう」と、相場の変動を予測する議論で盛り上がりを見せているようです。
また、2019年6月5日にはオーストラリアの1~3月期国内総生産(GDP)も発表されます。GDPは国の経済規模の成長測る「通信簿」のようなものですから、前日の政策金利の結果と合わせて、オセアニア経済の体温を測る重要な一週間となることは間違いありません。
テック業界の巨人TSMCと製造業の温度感
テクノロジー分野に目を向けると、2019年6月5日に開催される台湾積体電路製造(TSMC)の株主総会が大きなトピックです。TSMCといえば、世界中の企業から半導体の製造を請け負う「ファウンドリ」という業態の世界最大手です。彼らの事業見通しは、すなわちスマホやPC、データセンターといった世界のエレクトロニクス産業の未来を映す鏡と言っても過言ではありません。
米中のハイテク摩擦が懸念される中で、経営陣からどのようなメッセージが発信されるのか、私は非常に注目しています。ネット上でも「TSMCのガイダンス次第で半導体関連株が動くぞ」「次世代iPhone向けチップの生産状況が気になる」といった、テクノロジー好きや投資家からの熱い視線が注がれています。
加えて2019年6月4日には、5月のASEAN製造業購買担当者景気指数(PMI)が公表されます。PMIとは企業の購買担当者にアンケートを取り、景気の良し悪しを「50」を境に判断する指標です。これが50を上回っていれば景気拡大、下回れば減退とみなされます。アジアの製造現場が現在どのようなマインドにあるのか、この数字が現実を浮き彫りにするでしょう。